現役理学療法士が解読!プリズナートレーニングの魅力全力開放

現役理学療法士が解読!プリズナートレーニングの魅力全力開放

コロナショックでやることがなく、自宅トレに傾倒しているぼんぼりです。

プリズナートレーニングを実践し始めて約1か月経ちました。

その実践の中で感じたプリズナートレーニング(※以下プリトレと略)の魅力について紹介します。

キモは「2121」

・リズムが重要

・普通のプッシュアップでもキツイ

・ゆっくりのリズムだから関節や腱、靭帯に優しい

・リズムが重要

まずプリトレのキモを成すといってもいいのが、動作スピードです。

このスピードをきっちり守ることこそがプリトレの質を決めます。

少しでも勢いに頼ってしまうと、それはもう回数に数えてはいけません。

スタートからトップまで2秒、トップで1秒キープ、戻るのに2秒、1秒キープ。

このリズムを鬼のように守りましょう。

・普通のプッシュアップでもキツイ

この2121リズムですると、筋肉にエグイ負荷がかかります。

勢い=加速度を利用できないので、純粋な筋力のみの運動になるんですね。

よく体育の時間にやるようなプッシュアップでも、このリズムにするだけで負荷倍増です。

僕は、フルプッシュアップ20回でギブしました。

・ゆっくりのリズムだから関節や腱、靭帯に優しい

勢いや反動を使わないので、筋肉以外の組織には強烈な負担はかかりません。

フルスクワットをうさぎ跳びのようにいきなり反動を使ってするとすぐ膝を痛めますが、プリトレではゆっくり負荷をかけるので急に腱が切れたり伸びたりするような極端なトラブルに見舞われません。

ゆっくり行う過程で自分で身体の違和感をモニタリングしやすいというのも利点ですね。

プリトレ流ストレッチの考え方

・伸ばしたいだけの受動的ストレッチは意味ない?

・能動的ストレッチとは

・理学療法士からみてどうか

・伸ばしたいだけの受動的ストレッチは意味ない?

プリトレでは、ただ無目的に伸ばし続ける受動的ストレッチに対して否定的に扱われています。

むしろ、過剰な受動的ストレッチは運動時の筋肉を緩めることにつながり、「しなやかな強さ」を阻害しかねないとまで。

プリトレで必要と考えられる柔軟性は、関節の最大可動域においても十分な緊張を保った状態でいられる強靭な柔軟性です。

ただ大きく動くというのではなく、強い張力を保ちつつも動くということですね。

そこで提案されているのが「能動的ストレッチ」です。

・能動的ストレッチとは

平たく言ってしまえば、自分の筋力で動かせる範囲かつ筋収縮状態でのストレッチです。

たとえば、他人に脚を上げてもらうストレッチは受動的ストレッチ。

対して、自分の脚の力で脚を上げるようなストレッチは、能動的ストレッチです。

「自分の力で伸ばし、力め!」ということです(※息を止めていきむのではなく、主働筋と拮抗筋、表の筋肉と裏の筋肉を同時に収縮させましょうという意味での力むです)。

・理学療法士からみてどうか

能動的ストレッチは、いわば自動運動での関節運動及びストレッチですね。

また、ホールド&リラックスという最大収縮の後に筋緊張が緩和するという効果もはらんでいます。

プリトレで出てくるストレッチ法は、一般的な健康レベルの人にとってはもちろん、多少健康に問題を抱えている人にとっても有用ですね。

痛みを出さないこと、決して無理をしないことを守っていれば。

基本を通せば自分でアレンジし放題

・プリトレのエッセンスはめっちゃ使える

・習慣化させやすい

・本書のやり方に固執せずとも自分なりにアレンジ可能

・プリトレのエッセンスはめっちゃ使える

プリトレのエッセンスともいえるのが、その動作スピードです。

これは、本書で紹介されている内容以外のすべての筋トレに応用することができます。

反動をつけて何回こなす筋トレは、あまり効き目が薄いということが良く分かりますね。

ゆっくりした動作で行う筋トレなので、関節や靭帯にも優しい。

十分リハビリとしても応用できます。

仮にウェイトを使った筋トレをするにしても、プリトレのリズムで行えば効果倍増でしょう。

プリトレのエッセンスはシンプルなものであるからこそ、応用範囲も広いんです。

・習慣化させやすい

プリトレのメニューはすべてが自重トレです。

ぶら下がるものさえあれば、ほぼすべてのメニューが場所を選ばず実行可能。

ちょっと気が向いた時に壁があればウォールプッシュアップ、ほどよい高さの机を見つけたときにホリゾンタルプルアップ。

こんな感じで普段の生活環境でも行えるプログラムなので、生活に馴染みやすいんですね。

・本書のやり方に固執せずとも自分なりにアレンジ可能

本で書いてある順番通りに行うのは大切ですが、それにこだわる必要はありません。

書籍に書いてあることがあくまで基本であり、原則ですから。

痛みのない範囲、無理のない範囲で行えばそれは正解です。

ただ、無理をしたときに身体を痛めてしまうとトラブルが長続きしてしまいかねないので、安全な動作から慎重に取り組む必要があります。

たとえば、僕は自分なりにウォールパターンを考えて取り入れています。

通常のウォールプッシュアップに加えて、指でのプッシュアップや両指を引っ付けるクローズドプッシュアップ、ワンハンドプッシュアップなども行います。

毎回すべて行うわけではないのですが、それぞれ身体に違った刺激が加わるのでそれを評価しながら行っているんですね。

いろんな動作をしておけば、継続によって細かく身体の変化をとらえやすくなります。

そうした小さな変化をキャッチできればモチベも上がりますしね。

自分の身体を研究材料にして、プリトレの効果を検証するのは面白いですよ。

本のエッセンスははずさずに、柔軟な発想で身体づくりをしていきましょう。

おわりに:まずはステップ1から継続すること

プリトレは自分の身ひとつあればできるトレーニングです。

ただ、いきなりステップを飛ばしてやることだけは控えましょう。

自分のできなさ加減にげんなりしますし(実際僕もそうでした)最悪関節や腱を痛めます(これも経験済み)。

ケガをしたらほんとにげんなりするので、挫折しそうになりますよ。

そうやって挫折するくらいなら軽負荷低頻度でもいいんです。

プリトレはとにかく継続あるのみ。

継続は力なりで黙々と筋肉を貯金していきましょう。