まるで反りたつ壁!賃金未払い請求を阻む法律の抜け道

まるで反りたつ壁!賃金未払い請求を阻む法律の抜け道

退職トラブル、賃金未払い請求のお話の続きです。

傷病手当に退職金、保険や年金などのセーフティネットに引っかかるためにいろいろ苦心しています。

ただ、賃金未払い請求に関してはほぼ絶望的と言ってもいいのではないでしょうか。

法律を武器にするためには、物証が不可欠です。

その物証が用意できなかった時点で勝ち目がないんですよね。

それに、知らないというごく個人的な事情は、法律の前では意味を成さないということも痛感しています。

 

この記事でお伝えする内容は

 

住宅手当は支給してもらえないっぽい

 

住宅手当についてはもう論外な会社の対応でした。

ただ、法律的には間違っていないとのこと。これまでの自分の考え方が甘かったことを猛省するしかないようです。しゃくですけどね。

 

急に誰ですか?特定社会保険労務士を会社側が呼んでいた!

 

会社の人に、傷病手当の件と労務不能の件、そして未支給分の住宅手当請求について話をするつもりで職場まで行きました。

かなり抵抗がありましたが、なんとか重たい足を引きづって事務所に入りましたよ。

もう雰囲気を見るだけでも気持ち悪く感じましたね。約束の時間より少し早めにお邪魔して、事務所の奥で未払い賃金請求書の控えをコピーしましたよ。

 

これで準備万端!さぁいつくるかなと事務所の玄関まで戻ると、会社の人がやってきました。

一気に脈拍ズーン上がりましたが、必死に冷静を装って挨拶しましたね。すると、別室に促されたのでそちらの方に向かうと…

 

「どうも、こんにちは」

 

中年でスーツ姿の見知らぬおじさんがいらっしゃいました。

「え、誰ですか?(心の声)」が僕の顔に出てしまっていたのか、即座に会社の人が「傷病手当について詳しく教えてもらえたらなって思って」というフォローをしてきました。

この時点で、何か怪しい。もらった名刺を見ると「特定社会保険労務士」へぇ。なんだろうな。

 

最初は、傷病手当の話をしてくれました。

まず、傷病手当は退職後でも申請ができること、退職直前の4日前は確実に休むこと、傷病手当の申請用紙は必ず控えをコピーしておくこと、症状が改善しない場合は障害厚生年金に移行するかもしれないということなど、たしかに有益な話はしてもらえましたよ。

ただ、それ自分でほぼ調べた内容だわって思いながら聞いてましたけどね。自分で調べたことが実際どうなのかっていう復習みたいな感じでしたね。ハイ、黙っておきます。

 

そして、話の終わりに「あと、未支給の住宅手当なんですけども…」と話を切り出すと、「あ、それは難しいんですよ。そもそも、住宅手当は法的には支給する義務がないんでね」と社会保険労務士の方に言われました。

それで、こちらが給与規定に書いてある旨を伝えると、会社の人に対して社会保険労務士さんが

 

社労士「就業規則や給与規定は周知されていますよね?」

会社の人「ハイ

 

いや、ちょっと待ってよ。僕、給与規定みたの今年の4月が初めてですよ。就職のときにも就業規則なんか一切その存在すら知らんかったし。

 

社労士「いつでもみんなが見られる場所に就業規則は置いてましたよね?」

会社の人「ハイ

 

いや、どの口がハイ言うてますの。さんざん事務所探したけどなかったぞ。他の職員も一緒になって探したけど。皆知らん言うてるけど。どゆこと?

 

社労士「だったら、難しいですね。住宅手当は、あくまで請求があれば出すものであって、賃金じゃないんですよ。だから、住宅手当をさかのぼって請求されても、会社としては払う義務がないんですね」

 

僕「そうなんですね。知らない方が悪いと」

社労士「そうです。」

会社の人「最初は実家暮らしだったよね」

僕「そうです。それで、賃貸に変わった時住所変更もして、住民票もお渡ししましたよね。それでもダメなんですか」

社労士・会社の人「う~ん」

社労士「まぁ、そもそも請求がなければ賃金にはならないので、支払いの義務が発生しないんです。なので、残りの2カ月分には住宅手当がつきます」

僕「わかりました、ありがとうございます」

 

 

 

全然納得できなかった僕は、さわやかに(気持ちとしてはね!顔だけでもね!心はギトギトやけど)挨拶しました。

ただ、会社の対応によっては出さないでおこうかと思っていた請求書の入った封筒を「では、一応これだけ確認お願いします」といって、会社の人に渡すだけ渡して去りました。

後で電話で、「その書面に記載してあることが僕の訴えです」とだけ主張してブチってやりましたけどね。

もう、ホントブラックでしょ。スタッフは皆苦しんでいる人ばっかりなんで、少しでも会社のブラックな経営陣が労基に揉まれることを祈るのみです。

 

法律って、まるで反りたつ壁のようですね。もっと勉強しておかないと!こうなれば、もう確実に傷病手当のセーフティネットに引っかかるしかありません!手続きしんどいけど、がんばれ、僕!